名車もいいけど迷車もね!/第10回

2020/05/26 11:23:24

 

名車もいいけど迷車もね!

迷車を育てると名車になる!?/第10回

はじめに/ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15〜30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15〜30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

メルセデス・ベンツ 560SL(R107型)とは?

ガルウィングドアで有名な300SL、縦目で人気の2代目SL/W113型、それに続く3代目の2シーターオープンカーとして1971年に登場したのがR107型SLです。今回ピックアップした現車はハードトップが付いていますが、R107型SLはソフトトップおよび着脱式ハードトップを備えていました。「SL」とは、ドイツ語で軽量スポーツカーを意味する「Sport Leicht(シュポルト・ライヒト)」の頭文字です。初代SLこそ、その方程式で造られていましたが、2代目SLはサーキットとは決別した雰囲気となり、北米マーケットの富裕層をターゲットとしたR107型SLは、Sport LeichtからSuper Luxuryへと転身しました。

V型8気筒エンジンを搭載していたR107型SL(直6仕様も存在)のボディは先代よりも大きくなり、装備は豪華になり、そして、優雅さとパワフルさも増しました。1971年から1989年までの18年間にわたって生産され、総生産台数が23万7000台にも上るといわれています。1980年にマイナーチェンジ、1986年にビッグマイナーチェンジを行い、このタイミングで導入されたのが560SL(最大排気量のトップグレードですが、ドイツ本国ではラインナップされず、日本、アメリカ、オーストラリアのみで販売)です。
 
エレガントなボディに大排気量かつパワフルなエンジンを搭載している560SLは、あらゆるシ―ンで質感と走りのよさを実感できます。新車当時は、間違いなく世界最高級の2シーターオープンカーだったわけですが、今日的な視点で見ても全方位的に優れている(もはや、筆者が生まれた年である1971年デビューとは思えないほど各部のクオリティが高いので、今回はライバル不在のモンスターという意味において名車ならぬ迷車という解釈にしました)ので、560SLはオーナーに“メルセデス・ベンツが考えるSuper Luxuryの世界とは、どういうものなのか」を教えてくれます。
 
 
定期的にしっかり整備すれば、実用車として日常の使用にも耐えることができるので、ノスタルジックな雰囲気を毎日楽しみたい自動車趣味人はメルセデス・ベンツ 560SL(R107型)をチョイスするといいでしょう。
 
□プライス&店舗インフォメーション
 
■メルセデス・ベンツ 560SL(R107型)
 
税込車両本体価格:458万円
 
初年度登録:1988年6月
 
車検:2021年7月まで
 
走行距離:84,610km
 
記録簿あり
 
修復歴なし
 
特記事項:内外装美車、ダッシュ割れ無し、ディーラー記録簿26枚あり
 
■販売店舗
 
Garage ENZO 本店
 
住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3
 
TEL:029-878-0911
 
営業時間:10:00〜20:00(平日)/11:00〜18:00(祝祭日)
 
HP:http://www.enzo.co.jp
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 
 
 
 
 

実用車にもなるヤングタイマーはコレ/第10回

2020/05/17 1:04:13

 

実用車にもなるヤングタイマーはコレ

パーツが豊富なクルマは旧くても足になる/第10回

ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15〜30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15〜30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

ポルシェ911(996型)とは?

996型は、911シリーズ初の水冷エンジン搭載車として1998年にデビューしました。既述したように、いまでも911シリーズならではのアイデンティティとなっている水平対向6気筒エンジンが水冷化され、新世代に入ったことを声高にアピールするかのように、ポルシェは996型のエクステリアデザインも刷新しました。もちろん、基本的なフォルムこそ911シリーズの伝統に則ってデザインされていましたが、お馴染みの丸型ヘッドランプが廃止され、986型ボクスターと共通となる涙目タイプのモノ(メインビーム、ハイビーム、ポジションランプ、ウインカー、ヘッドランプウォッシャーなどの機能をひとつのケースの中に集約)を採用することになりました。そして、左右に大きく張り出したフェンダーを特徴とする独特のスタイリング(カエルっぽい)ではなく、いかにも空力がよさそうな流麗なボディスタイルを纏い、996型は市場に投入されたのです。

いまでこそ996型と986型ボクスターの部品共用(=コストダウン)をポルシェの英断だったと言うこともできますが、996型のデビュー当初はポルシェ自らが敢行した911ブランドの陳腐化を酷評する声が大勢を占め、数多くの911ファンが最後の空冷911となった993型の魅力を再考するに至ったわけです。そのような流れの中で空冷911神話が完成し、996型が不遇の扱いを受ける要因となりましたが、近年における水冷911人気のひとつの起点となったのが996型であったことは疑う余地がない事実なので、当パートでは996型は不当に低く評価されているが、実は後世に遺すべき名車であるという観点で話を進めていくことにします。

ポルシェのエントリーモデルとして登場した986型ボクスターとヘッドランプをはじめとするさまざまな部品を共用したことで996型の評価が不当に低くなったことは既述したとおりです。ここでもう少しだけ、そちら方向のネガティブな話を記述させていただきます。インテリアにおいても986型ボクスターとの類似性が強くみられるようになり、993型911以上に樹脂製パーツの存在が目立つようにもなりました。そのため、熱心な911フリークから否定的な意見が噴出するに至ったわけです。

エクステリアデザインにおける没個性化やインテリアにおける911らしさの欠如といったことが996型の低評価につながり、現役時代の悪い印象をユーズドカーとなった今でも払拭することができずに996型のユーズドカーは総じて安価にて流通しています。しかし、エンジンの水冷化によってもたらされた扱いやすさや上質な走りは911ビギナーにとって最良のものだといえます。そういったこともあり、実は996型が現在最もコストパフォーマンスが高いユーズド911だと解釈してもいいわけです。

911というスポーツカー界のフラッグシップは、経費削減が求められた時代の産物であっても第一線級のアスリートなのです。

水冷化された水平対向6気筒エンジンの排気量が3.4リッターだった2001年式までのモデルがいわゆる前期型で、排気量が3.6リッターとなった2002年式以降のモデルが後期型となります。

リーズナブルなプライスで販売されている996型のグレードを見ていくと、ティプトロ仕様の2輪駆動カレラが最も多く、4輪駆動のカレラ4を狙うこともできる市況となっています。また、ターボルックとフルタイム4WDシステムを特長とするカレラ4Sも狙える点がポイントです。多様なグレードの中から、自分に合った一台を選び出せるでしょう。

なお、1998〜2000年式はインテリアがプラスチッキーですが、2001年式から質感が向上しています。エンジンフードの開閉機構が電磁式になっているのも2001年式からなので、ショップの店頭でしっかり作動するかチェックしてみてください。

ボディカラー別価格傾向はボクスターと同じですが、996型の場合はホワイト、ブラック、シルバーが大半なので、人気がある上記3色とそれ以外の塗装色といった感じで大別でき、人気色と不人気色の間には価格差があるといえます。トランスミッションに関してはティプトロが主流で、僅少となっている6段MT仕様をユーズドカーマーケット内で見つけるのは非常に困難です。MT仕様は流通数が少ないため、プレミア性が高く、ティプトロ仕様のプライスよりも高価です。

996型に搭載された水冷エンジンは丈夫で壊れにくく、空冷ポルシェのようにオイル漏れが付き物といった厄介なものでもありません。オイルのにじみぐらいは発生しますが、すぐさま大きなトラブルにつながるわけではないので、過度のにじみでなければ心配しなくていいでしょう。ということで、購入前にチェックしておきたいポイントは、冷却水が漏れていないか、内外装の使用感が年式相応/走行距離相応かといったことぐらいです。

冷却水の漏れはクーラントのサブタンクが劣化(黄色くなっていたら交換のサイン)することで発生します。圧力がかかった際に漏れ始めることがあるので、エンジンをかけてみて、漏れた冷却水が熱くなった金属部分に触れて焼けるニオイがしたり、フロアに冷却水がポタポタ垂れてきたら要注意です。

また、ハイスピードクルージングを行なった際にフロント部のラジエターコアに物体がヒットし、破損しているケースがあるので、ここも目視でしっかりチェックしておくといいでしょう。

インターミディエイトシャフトの破損およびシリンダーヘッドにクラックが入り、冷却水がエンジン内に浸入するケースについては986型ボクスターと同じように心配し過ぎる必要はないので、ポルシェ博士の理想のひとつが高度なエンジニアリングによって具現化されている996型を気軽にチョイスしてみてほしいです。

平素の足として普通に乗れる点が996型の特長なので、リーズナブルな快速GTカー(ビジネスエクスプレスとして活用してもいいでしょう)として、いまが旬の優等生的な996型を臆することなく使い倒してください。

□プライス&店舗インフォメーション
 
 
■ポルシェ911カレラ4S
 
税込車両本体価格:278万円
 
国内初登録:2003年1月
 
走行距離:92,600km
 
車検:なし
 
修復歴なし
 
特記事項:HDDナビ、スペシャルカラー、レザーシート、ETC
 
■販売店舗
 
Garage ENZO 本店
 
住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3
 
TEL:029-878-0911
 
営業時間:10:00〜20:00(平日)/11:00〜18:00(祝祭日)
 
HP:http://www.enzo.co.jp
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 

足グルマこそカッコよさにこだわりたい/第10回

2020/04/26 23:39:38

 

カーデザイン至上主義 

足グルマこそカッコよさにこだわりたい/第10回

はじめに/ヤングタイマーとは?

 ヤングタイマーは、初度登録から15〜30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

 「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

 初度登録から15〜30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

フォルクスワーゲン ヴァナゴンとは?

ヴァナゴンは、オフタイムもオンタイムも一台でこなせるオールラウンダーです。いまでも各方面で重宝されており、年々販売価格が上昇している人気車となっています。販売店のユーロマチックがアウトドア仕様に仕上げたヴァナゴンは、フォルクスワーゲンが1950年からラインナップしてきたタイプ2シリーズ(いわゆるトランスポーターシリーズ)の4世代目にあたるモデルで、T4ヴァナゴンと呼ばれています。T4ヴァナゴンは、日本では「ヴァナゴン」という車名でしたが、北米では「ユーロバン」という呼称で親しまれています。ちなみに、第1世代のT1は1950〜1967年、第2世代のT2は1967〜1979年、第3世代のT3は1979〜1992年、第4世代のT4は1990〜2003年に新車がデリバリーされました。そして、2003年以降のモデルはT5として分類されています。

第3世代のT3まではリアエンジン/リアドライブ(RR)方式でしたが、第4世代のT4は車体前部の小さなボンネットの中に水冷エンジンを積んだフロントエンジン/フロントドライブ(FF)方式を採用しました。古くからのタイプ2シリーズ・ファンの多くは、この大胆な仕様変更を残念がりましたが、水冷エンジンなので現行車と同じ快適性を有しています。時代の変化と共に多様化したユーザーのニーズに応えられるようになったといえるので、歓迎すべきモデルチェンジだったといえます。

今回ピックアップしたアルパインホワイトのヴァナゴン GL(なんと、ワンオーナー!)は1994年式のディーラー車です。排気量2,460ccの5気筒エンジンを積んでいます。ステアリングホイールを握るだけで旅気分を味わえるヴァナゴンの魅力は、なんといっても広い車内を有意義に使えることです。

アウトドア仕様となっている現車は、余暇を思い切り楽しむ際のよき相棒(トランスポーター&宿泊場所)となるでしょう。もちろん、オンタイムには出張先で移動式オフィスとして活用することもできるので、ヴァナゴンは万能車なのです。

アウディ&フォルクスワーゲン専門店として25年以上の販売/メンテナンス実績があるユーロマチックで伺った話によると、ヴァナゴンを購入する際は内装が傷んでいない個体を選ぶのがベストとのこと。そして、同社では、まず大前提として自社ユーザーにしっかり整備したクルマを提供することに努めています。もちろん、当ページの主役であるフォルクスワーゲン ヴァナゴン GLは1994年式のクルマなので、購入後に大小さまざまなトラブルが発生する可能性がありますが、万が一、トラブルに見舞われた際にもユーロマチックが親身かつ万全の体制でケアしてくれるので、安心して乗ることができるでしょう。

□プライス&店舗インフォメーション

■フォルクスワーゲン ヴァナゴン GL

税込車両本体価格:238.9万円

年式:1994年

走行距離:9.9万km

ミッション:4AT

車検なし

修復歴なし

特記事項:ワンオーナー、ディーラー車、右ハンドル

■販売店舗

ユーロマチック

住所:〒156-0057 東京都世田谷区上北沢4-18-17 

TEL:03-3290-9001

FAX:03-3290-9041 

営業時間:10:00〜19:00

定休日:年末年始を除き年中無休

HP:http://www.euromatic.co.jp

E-mail:info@euromatic.co.jp

文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典

 

 

名車もいいけど迷車もね!/第9回

2020/04/15 9:35:13

 

名車もいいけど迷車もね!

迷車を育てると名車になる!?/第9回

はじめに/ヤングタイマーとは?

 ヤングタイマーは、初度登録から15〜30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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 「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

 初度登録から15〜30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

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 ロールス・ロイス シルバー・スピリットとは?

1980年から1996年まで生産されたシルバー・スピリットは、1965年から1980年まで販売されたシルバーシャドウの後継モデルです。社内の開発コードから、その派生車種も含めてSZ系と呼ばれており、'80年代のロールス・ロイスを代表する車種として知られています。'90年代の世界的不況の影響により、1998年に登場したシルバーセラフ以降は他民族系資本によってロールス・ロイスが開発されたので、純英国人の手で英国製・英国様式にて製造された車種としては、このSZ系が最終モデルとなりました。

現車のワインレッドのインテリアは、特権階級や富裕層のために用意されたクルマなので全体的に工芸品のような趣があり、グリップの細い2本スポークのステアリングホイール(英国流高級車の証し)も健在。ブルーのエクステリアは、アクリルラッカー塗料仕上げで、2種類の下塗りの上にもう一度下塗りし、3種類の上塗り、さらに2種類の仕上げ塗装を行っているといわれるものです。車体保護に11種類ものサビ止め塗装が施されているともいわれており、腕のいいショップでしか塗ることができない最高の塗装となっています。

ということで、ディテールというかスペックがあまりにも凄すぎるので、今回は「迷車」扱いとさせていただきました。

エンジン(水冷V型8気筒OHV6747cc)の最高出力等はロールス・ロイスの伝統で未公表ですが、先代のシルバーシャドウよりもパワーが向上しているとみられ、より乗りやすくなっています。デビュー当初は燃料供給装置がキャブレターで、1986年にボッシュ製Kジェトロニック燃料噴射装置付きとなったので、1985年式の現車はキャブレター仕様です。

シルバー・スピリットはオーナードライバーズカーなので、自らハンドルを握って楽しめるところが魅力です。値段がリーズナブルになった現在はロールス・ロイスの入門車的存在ではありますが、既述したようにSZ系は貴重なので、今後コレクターズ・アイテムになるでしょう。定期的にメンテナンスすれば、まだまだ乗れるので、この機会にパルテノン神殿を模した伝統のグリルを持つ超高級車のオーナーになってみてはいかがでしょうか。

□プライス&店舗インフォメーション

■ロールス・ロイス シルバー・スピリット

税込車両本体価格:298万円

初年度登録:1985年5月

車検:2021年5月8日まで

走行距離:174,000km

記録簿あり

修復歴なし

特記事項:正規輸入モデル(ディーラー車)、品川33ナンバー

■販売店舗

Garage ENZO 本店

住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3

TEL:029-878-0911

営業時間:10:00〜20:00(平日)/11:00〜18:00(祝祭日)

HP:http://www.enzo.co.jp

文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典

 

 

 

 

 

 

実用車にもなるヤングタイマーはコレ/第9回

2020/04/01 0:03:20

実用車にもなるヤングタイマーはコレ

パーツが豊富なクルマは旧くても足になる/第9回

ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15〜30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15〜30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

ルノー 4とは?

ルノー初のフロントエンジン/フロントドライブ車であるルノー 4(R4/カトル/キャトル)は、ルノーの戦後復興の礎となった4CVの市場を受け継いだ貨客兼用大衆車です。1961年に開催されたフランクフルト・モーターショーとパリ・オートショーにおいて、3(R3/トロア)、4、4L(R4L/カトレール/キャトレール)の3タイプが同時に発表されましたが、同年10月に早くもフルゴネット版(F4)がラインナップに加わり、フランスでは4Lが最も一般的な仕様だったこともあり、“カトレール/キャトレール”という呼び名がその後のルノー 4を表すメジャーな通称となりました。

多大なる影響を受けたシトロエン2CVよりも少し安価で、エンジンの排気量が603cc(4/4Lは747cc)だった廉価版のトロアこそ1963年に生産終了となりましたが、1961年にデビューした新型の貨客兼用大衆車はその姿を変えることなく1992年まで生産され続け、813万5424台もデリバリーされました。これは累計生産台数世界第3位という大記録です。

 

ルノー 4の誕生の経緯を記すと、こういうことになります。戦後、次第に人々の生活が豊かになり、自動車のユーザーは愛車に多用途性を求めるようになりました。しかし、当時のルノーが得意としていたリアエンジン/リアドライブ方式のクルマはテールゲートを設けることができず、室内空間こそ広かったものの、荷室が小さかったこともあり、カスタマーのニーズに余すところなく応えられていたわけではなかったわけです。

そこでルノーは時代の要求とマッチさせるために4CVの後継モデルにはマルチパーパス性を盛り込むことを決定し、フロントエンジン/フロントドライブ方式を採用して、広大な荷室を設けることにしました。その結果、リアに大きな開口部を持つワゴン的ボディの貨客兼用大衆車が完成することになり、このパッケージがその後の小型車のスタンダードになっていきました。つまり、ルノー 4は、牧歌的ですが、他社に先駆けてフロントエンジン/フロントドライブ+テールゲートを採用したエポックメーキングなクルマだったといえます。

ルノー 4が開発されていたとき、すでにブルージーンズが世界的に流行していましたが、ルノーは今後の時代に対して順応性のある、多目的かつ経済的で世界中の人々に愛されるクルマを造りたいという想いから、その商品性の高さを参考とし、カトル/キャトルの開発コンセプトは「ブルージーンズのようなクルマ」でした。デビュー時のキャッチコピーは「どこへでも乗って行ける旅行鞄のようなクルマ」で、安価ながら使い勝手がよく、しかも丈夫で長持ちだったルノー 4は、見事に時代とマッチ。瞬く間に人々の足として普及していきました。

本稿のテーマは「実用車にもなるヤングタイマーはコレ」なので、ルノー 4は実用車ではないでしょ!と思う方がいるかもしれませんが、そんなことはありません。プリミティブでシンプルなルノー 4は、軽くて小さくて非力なクルマですが、走行シーンや天候を気にすることなく走ることができます。こういうクルマが持つ普遍性こそが実用的であるともいえるのです。もともとは大衆車なので、パーツの入手で困ることはありませんが、見つけるまでに時間がかかる部品があることも確かです。そのあたりのことを踏まえた上で、このクルマの実用車としての奥深さを楽しんでください。

 

□プライス&店舗インフォメーション

■ルノー 4 GTL

税込車両本体価格:78万円

国内初登録:1992年6月

走行距離:132,000km

車検:なし

修復歴なし

特記事項:4ナンバー登録、キャンバストップ、ドアスピーカー、クーラー

■販売店舗

Garage ENZO 本店

住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3

TEL:029-878-0911

営業時間:10:00〜20:00(平日)/11:00〜18:00(祝祭日)

HP:http://www.enzo.co.jp

文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典